小さな主人と二人の従者
「さっきは面白かったよね！」
「さっき？ギャレットが私と寝ようとしたときね」

　食事中にエリーが屋敷に泊まるようにジュリア達に行ったときに部屋についてギャレットがジュリアと同室をリクエストした。二人きりになることを恐れたウィルとケネスは揃って反対した。ウィルの笑顔が夜に負けないくらい黒くなっていた。それを見たギャレットは半分逃げ腰になっていた。そのことを思い出したジュリアは手で顔を隠しながら笑った。
　話し合いをして部屋はエリーとウィル、ケネスとギャレット、モナとジュリアとなった。
　ジュリアが先に布団に入ると、モナが同じ布団に入ってきた。

「狭いよ、モナ」
「問題ないかな」
「本当に困ったお姉さんね」
「ふふっ、ジュリア・・・・・・」
「どうしたの？」
「傷、もう痛くないかな？」

　数時間前に回復魔法をギャレットにやってもらったから痛みはもう感じなかった。

「大丈夫だよ」
「それを聞いて安心した。これでぐっすりと眠ることができるかな」

　ジュリアとモナはもっとたくさん話をする予定だったが、お互い疲れていて、目を閉じてすぐに深い眠りに誘われた。
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