小さな主人と二人の従者
満月
その後、モナとミラベルとエヴァンはモナの店へ行って、ジュリアは一人で店を回っていた。ギャレットとケネスと会う時間までまだ少し時間に余裕があったから。近くの店へ入ろうとしたときに遠くで名前を呼ばれた。走ってきたのは三十分前に百貨店で別れたカーシーだった。一緒にいたジューンは母親と別の店に行っている。
「どうしたの!?」
「実はね、ジュリアに渡したいものがあったから」
「渡したいもの?」
ピンクの袋に赤いリボンが結ばれた包みを受け取って開けると、百貨店で見たくまのぬいぐるみだった。
--ジュリアが欲しかったもの。
「ジュリア、何度もそのぬいぐるみの頭を撫でていたからね」
「けど、値段が高かったんじゃ・・・・・・」
「気づいたのは俺だけじゃないよ。ジューンも。ミラベルに確認したら、欲しがっていたみたいだから、お礼に買ったんだよ」
「ありがとう!」
カーシーはジュリアが喜んでくれて満足していた。
「ところで、ジュリアも一人になったの?」
「うん、ギャレット達と会うまで、この店で本を読もうかと思って・・・・・・」
ブリジッド市の中で最も大きい書店でジュリアはまだ一度も中に入ったことがなかった。
長時間いることはできないと思いつつ、せっかくブリジッド市にいるのだから、少しでもここで時間を潰したかった。
「どうしたの!?」
「実はね、ジュリアに渡したいものがあったから」
「渡したいもの?」
ピンクの袋に赤いリボンが結ばれた包みを受け取って開けると、百貨店で見たくまのぬいぐるみだった。
--ジュリアが欲しかったもの。
「ジュリア、何度もそのぬいぐるみの頭を撫でていたからね」
「けど、値段が高かったんじゃ・・・・・・」
「気づいたのは俺だけじゃないよ。ジューンも。ミラベルに確認したら、欲しがっていたみたいだから、お礼に買ったんだよ」
「ありがとう!」
カーシーはジュリアが喜んでくれて満足していた。
「ところで、ジュリアも一人になったの?」
「うん、ギャレット達と会うまで、この店で本を読もうかと思って・・・・・・」
ブリジッド市の中で最も大きい書店でジュリアはまだ一度も中に入ったことがなかった。
長時間いることはできないと思いつつ、せっかくブリジッド市にいるのだから、少しでもここで時間を潰したかった。