桜涙
翔汰は身軽に柵を飛び越えてお墓の中に入った。
「めごも来いよ!簡単に飛び越えられるから。」
「え、でも入ったら駄目だよ」
「バレなかったら平気だって。俺が責任とるし。」
「うわッ」
翔汰は柵の向こうから私の身体を抱き上げた。
その墓地を見回してみると沖田総司のお墓以外にもいくつかのお墓があった。
その中に周りのお墓とは違う気配が感じられるお墓が1つあった。
「あれ沖田総司のお墓だと思う。」
「え、」
私は自分の直感を信じてそのお墓に近づいた。
そのお墓には沖田総司之墓と書かれていた。
「やっぱりこれだ…」