桜涙



  「え、それはちょっと…」



  この人達は危ない…


  そんな感が頭の中をよぎった…


  「なぁ、ええやろ?ちょっと見るだけやから?」


  そう言って男の人は小刀を見せてきた。


  見せないと殺される…


  「ちょ、ちょっとだけなら…」

 
  私はたかが制服と思い返事をした。
 

  「本間に?おおきになぁ」


  そう言うと男の人はニヤッと笑った…


  男の人が手を叩くと、もう1人の男の人が私を路地の方へと運んだ。


  「こんなに暗かったら見えないんじゃ…」


  「見えやんでも触ったら分かるやろ?」


  「で、でも私触っていいなんか言ってないですよ…」




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