桜涙


    

  「愛ちゃん、おやすみ。」



  「おやすみなさい…」



  部屋は電気が付いていなくて暗いはずなのに、月の光が障子を通って部屋に入ってきていたので明るかった…


  部屋の中は静かだったから、外の虫の声が聞こえた。


  
  自分の吐息ですら大きく感じ息を潜めていた。


  翔汰…


  今どこにいるの?…


  その時私の意識は途絶えた。 

 
  


  
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