桜涙



  「はい。」


  近藤さんは少し心配してくれていた。


  確かにみんなに比べたら少し力はないし、身体も弱い。

  
  だから、周りにおいて行かれたくなく一生懸命練習した。

  
  そしたら剣術の腕はあがり、一番隊隊長になった。


  「私そろそろ見回りに行ってきますね。」


  「おお、そうだな。気をつけるんだぞ。」


  私は近藤さんから逃げるようにしてその場を去った。
  

  近藤さんは優しいからいつも心配をしてくれている。


  だけどその優しさがツラい…


  その優しさでいつかここを追い出されるかもしれない…


  大切な仲間と別れる…


  私はそんな事絶対に嫌だった…



  
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