桃色☆クローバー
別に今は手を繋ぐ必要なんてないからどうしたのかなって思っているとその疑問はすぐに解けた。


どうやら移動するらしく、聖はまたどこかへ向かって歩き出した。


たぶん、聖的に連れていこうとするときに癖なのかなんなのかわからないけど、手を掴むみたいだ。


あたしは何だか犬か猫のペットになった気分になってトコトコ付いていく。


今度はたっちゃんに挨拶に来たみたいで、たっちゃんを捕まえるとおめでとうと祝福の言葉を伝えている。

たっちゃんはあたしと聖を交互に見ながら少しびっくりした様子でありがとうと言った後、ニヤリと笑った。


「何処に行ったのかと思ってたら…お前めずらしいな」


たっちゃんはにやけながらそう言った。


あたしは意味がわからなくて首をかしげた。


「うっせぇよ。」


聖はたっちゃんの言ってることがわかるらしく、返事をした。


あたしが首をかしげたまま聖に視線を移すと聖は苦い顔をしている。



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