桃色☆クローバー
「そっか。名前は?」

みんながこっちに注目している。

言いずらっっ!


「…蓮美デス」


「蓮美ちゃんかぁ!きれいな名前だね?彼氏とかいたりするぅー?」

へ?

「‥‥」

あ、、、

え?

なんて答えたら良いのかわからなくて黙ってしまった。


「蓮美ちゃん?」


「あ、の、」


返答に困っていると、


「変なこと聞いてんなよ!」


イケメンの彼がアタシの様子に気付いたのか止めてくれた。
ナイス!イケメン!

「えー、別に変じゃないっすよ!普通でしょ!」

「でも無理に聞き出すことないだろ?」

「…わかりました。蓮美ちゃんごめんね?」

「あ、いえ。そんな‥‥」

隣の人が優しく謝ってくれた。

ホッと一安心。



『○○駅〜、○○駅です』

あっ!降りなきゃ!!緊張してて忘れてた!

駅に着いたのをアナウンスで気付いて慌ててバッグを掴んだ。


「あ‥の、ありがとうございましたっっ」

アタシは彼にお辞儀をして急いで電車を降りた。




ふぁぁあ。危ない危ない。乗り過ごすとこだった!

は〜ぁ、、やっと着いたなぁ。乗り慣れないせいか疲れたよぉ。
やっぱり電車嫌ーい。


「蓮美ちゃん?」

!??

声をかけられて振り返るとさっきの高校生達がいた。

へ?


「俺たちもこの駅なんだ♪」

一緒‥なんだ。そっか。
そうだよね。考えてみれば、アタシの住んでる町は高校数が県で一番多いし、不思議でもないか!


「突然だけどさ、携帯教えてくれる?」

???!

え……番号聞かれた?よね‥
いきなり!!
どーしよ…
急だな…

別に嫌ではないけど……。
聞いてきたのは隣に座ってた男の子で。今日会ったばかりの人に教えるのはちょっと気が引けるなぁ…。

でも良い人みたいだしアドレスだけならいいかな?
なんてちょっと自分軽い!と思いつつ、

「じゃあ、アドレスを‥」
「まぢ?やった♪」

男の人は無邪気に笑って喜んでいる。

・・・なんか…その笑顔良いな〜。
ちょっとドキッ!

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