桃色☆クローバー
学校の授業はつまらないと思う。
だってｱﾀｼは高校で習う内容はもう理解している。
中学まで家庭教師がいたからもう学習済みだ。
今は家庭教師はいないけど、自分で勉強してるし。
それに中学の時の授業はつまらなかった。
喋りながら黒板に書かれていく文字をノートに移すだけ。
雑談もなければ笑いもない。
静かな教室に響くのは先生の単調な声だけ。

だから学校の授業はつまらない。


つまらないことを思い出していると授業開始のチャイムが鳴った。


先生が入ってきて学級委員の号令がかかる。
礼をして椅子に座る。


教壇を見ると茶色いスーツを着た教師らしき男の人が白髪混じりのその薄い頭をこっちに向けながら教科書をパラパラ捲り、「何処までやりましたかね〜」と呟いている。

ｱﾀｼはがっくりと肩を落とした。ため息を吐き机にうなだれる。

ｱﾀｼの心に少しだけあった期待という名のｷﾗｷﾗの固まりが、まるで風船が一気に空気を吐き出しながら萎むようにｱﾀｼの口から出ていった。

つまらなそう。
この先生を見るかぎりまた単調な授業だろうと予想がついた。


机に突っ伏したままボーッとしていると段々と眠くなってくる。
あまり寝ていないからかすごく眠い。

さっきの呼び出しで一気に疲れたし。



やる気が起きなくて授業は寝ることにした。

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