桃色☆クローバー
「では行きましょうか。あなたのクラスは一年A組よ。」
A組か…
「蓮美さん、学年トップで入学したんでしょう?でもずっと休みだったから先生方は心配していたのよ。生徒達の間では噂になってたみたいだけど。」
噂って…
てゆうか、学年トップ?
アタシが?
知らなかったー(汗)
「そうなんですかぁ〜」
「中学の時から成績優秀で有名人だったって聞いてるわよ!
そういえば、中学でバスケ部のエースだったんでしょう?続けてくつもりなの?」
お喋りな先生だな。て思ったけど、結構気さくに話せる感じ。
教室までの道程ですぐに仲良くなれた。
お姉さんみたいでこうゆう先生好き。
こんな先生が担任なら良かったなって少し残念に思った。
木村祐子先生。
担当教科は一年の数学らしい。
数学はアタシの好きな教科だから祐子先生で嬉しい。
一年間よろしくねって優しく微笑んでくれた。
その後、この学校の校則などを軽く教えてもらった。
クラスは入試結果で決められるらしく、成績のいい生徒からA組。順にF組まであるらしい。
学年末テストで次の学年のクラスが決まるんだって。
ノンストップで話ながらしばらく歩いてると、祐子先生が立ち止まる。
廊下にたくさん並ぶドアの中の一つ、一年A組と表示されたドアの前。
ここかぁ…
ふと軽く周りを見渡すと、綺麗な校舎にゴミ一つない廊下。
その窓にはきれいな桜の花が。白い花瓶に刺さって咲いている。
よく見ると、長い廊下の窓全てにお花が飾ってある。
色とりどりの綺麗なお花達。
廊下は緑に溢れている。
春の良い香りが漂ってくる。
なんとなく心が落ち着いてくる気がする。
ァタシはこの学校に入って良かったかもってちょっとだけ思った。