ツラの皮




「無理なの知ってるくせに卑怯よ!ちゃんと払うつもりでバイトしてるんじゃない。給料日まで待ってくれる約束でしょ!?」




ホトホト弱り果てたところへ、足元を見透かしたようにある条件が出された。




「………本当なの?」




ゴクリと唾を飲み込み、今一度確認する。





「本当に今から行ったらチャラにしてくれるの?」





私は考えに考えた末、分かったと頷いた。










会場に戻り、友人に帰る旨を伝えてみたが、このコンパに未来を見出しているらしい友人にはあっけなく拒否された。


曰く、この上質コンパを逃したら後がないわよ、とのことで。



そりゃ、中々これほどいい男揃いなのは珍しいけど、どうせ私の隣ってあの男だし。


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