ツラの皮



席にはどこかのお偉いさんってカンジのオッサンと、その婦人が二組向かい合わせで座っている。


その片側には年頃の綺麗な娘さん。

…いかにもお嬢様~ってカンジよね。


そして場を取り仕切るように碧樹部長。





私がきょとんとしてしまったのは…………

なんか、お見合いの席みたい。

と思ったからで。





私がぼんやりしている間に、私の事を怪訝に見詰めていたオッサンの一人が口を開いた。



「君は誰かね?」



え、いや…誰って…


私が応える前に応えたのは部長。




「彼女は僕の彼女ですよ。父さん。」




さも平然と嘯いた碧樹部長。



その神経を疑う前に





……ちょっと待って!!!!




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