ツラの皮

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何故か夕食を誘う部長を巻く為に
「買い物をするので」
と態々繁華街方面を通っての帰り道。





「鈴さんっ。」



振り向くと女の人が私に手を振っていた。


……誰?




「あ。私です。」



眼鏡のフレームをチョイっと下げて微笑んだヒトに目を見張る。




「…雪乃、さんっ。」




わぁ。

この前同様、変装なのか地味な格好をしているケド、肌とかツルツル。

ウラヤマシイ。


………じゃなくて!!





「鈴さん、少しお時間有りませんか?私、移動の途中なんですけど、ちょっと時間余っちゃって、お茶でもどうかなって。」



時間が余った?


……ふふんっ!!


高遠のコト話すつもりなんじゃないの?


いいわよ、女鈴。

受けて立つ!!

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