ツラの皮



私は鼻息を荒くして、雪乃さんと近くの喫茶店へ入った。




「鈴さん。鈴さんは何頼む?」




メニューを見詰めてはしゃぐ雪乃さん。


とりあえずコーヒーを頼むと、雪乃さんも便乗。


ふーん、意外。


雪乃さんならもっと可愛らしいモノを頼むかと思ったんだけどな。


ちなみに私、コーヒーには砂糖とミルク入れる派デス。


カワイイかどうかは別として、コーヒーの苦さが分からぬお子チャマ舌ですので。





「ふふ…私結構小さい頃からお仕事してて、こんな風にトモダチと寄り道した事なかったから楽しいなぁ。」


「へー、そうなんだ。」



無邪気に笑う雪乃さんに釣られて笑顔に………




なってる場合じゃないってば!!!





「そんなことより!!……高遠の話、するんじゃないの?」


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