ツラの皮


口籠った私に雪乃さんは晴れやかな微笑を浮かべた。




「本当に諦められなかったから、なりふり構わずガンバってみたの。鈴さんなら分かってくれるって思った。」


「……………そ」




それは、どうなの???

この流れ正しい!?





「私だって譲ってくれなんて図々しい事は言わないよ。だけど、努力もナシに諦めるのは嫌なの。後悔しないようにガンバってもイイよね?」


「ぅ………うん?」




古い顔馴染みに恋の相談を受けているような気持で、思わず。


一途に言い募る雪乃さんに頷いていた私。





………多分、相当のバカだった。





そこまで話したら




「もーその話はオシマイ♪せっかくだから、女子会楽しもっ。」




雪乃さんの音頭に乗せられ、本当に単なるガールズトークとなった。





私は一体、何やってんだろう。


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