ツラの皮



鈴はきっと…

いや、絶対!!……分かってねーよ。


この期に及んでも。



キスされた事ですら『酔っ払いの言動』くらいにしか。


だからこそこのタイミングで警戒しろって釘を刺していいもんか、

………悩む。




自分に好意を寄せている男が傍に居るとなれば良くも悪くも気にはなる。


現実的に普段二人の距離は近いワケで……

鈴がまだ気付いてないアンニャロウの気持ちを伝えて、その存在を意識するようになったらミイラ取りもイイトコロだ。









「俺的には将来ドッチが息子でもかまわねぇけどな♪」


「って、タチバナ……」





いきなり後ろで降って湧いた声に振り向けば、タチバナがいた。



つか、何気に聞き捨てならねぇコト言ってんなよ!?



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