ツラの皮
アンニャロウは、まだ親に説明してなかったの!?
未だに勘違いされてんじゃないのよーっ。
「いや、あの、あの件につきましてはですね……」
勘違いを爆走しているらしいお母様に、私はしどろもどろと言い訳を始めようとして。
「あれぇ?鈴ちゃん?」
横からの声。
…今日はよく声を掛けられる日だな。
今度は誰?と思いつつ視線を向けて
―――固まった。
「こんなトコロで偶然会うなんてメズラシイね。」
周囲の女性の視線を掻き集めるような柔らかな微笑で手を振っていたのは
麻生さんっっ!!!!