ツラの皮








『フザケンナッ!!!このバカ女―――――っっ!!!!』






耳を劈くような罵声。


耳に付けた携帯を思わず腕の分だけ遠ざけた。





『何でオマエがアイツの婚約者になってんだよ!!!』


「ちょ、待ってよ…っ。これにはワケがあって…」


『ザケンナッ、何が訳だ!!!どーせたいした理由なんてねーんだろ!!!』


「そんなコトっ…」



言い返そうとしながらも言葉に詰まる。



だってワケが合ったのは部長の方で、実際、私的には大したワケなんかなくて、アホ部長に巻き込まれただけなんだもん。



しかし、私の抗弁が無いのをイイコトに高遠が捲し立ててきた。





『こないだだって、仕事とか都合のいい事言いながら結局アイツと一緒にいただけじゃねーかよ。』



は?

はぁぁぁ!?


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