ツラの皮



「……オマエな……」


「きき結構デスッ!!聞きたくないデスっ!!!はいっ!!!」



言いたい事は分かったけど、そんな決定的なセリフ聞きたくない。


思わぬ男からの思わぬセリフに、プチパニック。


これ以上混乱させないでよ、バカ部長!!!


てか、何!?マジ!?


鉄仮面のジョーク全然笑えないんデスケド!?


いや、笑えなくてもジョークにして欲しい。本気で。







部長は再び溜息を吐いて肩を竦めた。




「まぁそう言う事だ。男のいる女にチョッカイ掛けようと思ったら生半可じゃ効かないだろう?だからまず形骸的にでも型にはめておくべきかとな。」



型―――それは部長の彼女という型。


例えそれが“フリ”だったとしても、部長の両親や…下手をしたらユリカさんの周囲では既に認知されつつある“事実”。





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