ツラの皮




「へー?戸籍上親じゃないし。」




私はせしめた札を数えてはニヤニヤしていた。




「…離婚かよ。」


「違う。未婚。私、穂積クンが十七歳だかの時の子供なのね。」


「はぁっ?」



「で、穂積クン、当時からロクデナシでさ、お母さんはこりゃ結婚したくないって思ったみたいよ。好きは好きみたいなんだけど……お母さん曰く、好きと結婚は別なんだってさ。」







何買おっかな。


バイトの金も丸々入るし、ボーナスだと思ってちょっと贅沢しちゃおっかなぁ~。


服?


それとも貴金属?



それとも思い切って温泉旅行とか行っちゃう!?

……一人でだけど。




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