ツラの皮
だって言い訳させてもらえば、昨日はココロが弱ってて、万物に対する抵抗力が低下していたというか、何というか。
高遠もズルイ。
アレが彼流の慰め方だったのかもしれないが、私から言わせれば弱味に付込んだとしか思えない言動で。
好き、…だとか。
他の女を垂らしこむ常套句をこれ見よがしに行使しやがって
……効果的だったけど。
朝目が覚めて、高遠は相変わらず高遠で。
一眠りしても覚醒に至らなかった私は夢見心地のままその場をやり過ごし、ジワジワと覚醒し始めた電車の中で一人身悶えることになった。