ツラの皮
その後も気楽な散策は続く。
お互いの手にしたものにあーだこーだと意見を言い合う時もあれば、時々相手を忘れたみたいにお互い違うところで違うものを見ていたりして。
四六時中ベタベタしているわけじゃないから、とても楽。
かといって一人で来ている味気なさはなくて、相手に見せたいものを発見した時は商品の前に引っ張ってきてそれについて語らうのも楽しかった。
高遠といるのは楽、で、楽しい。
時々、意見が食い違ってなにをそこまでというような五臓六腑を抉る罵詈雑言の口喧嘩もするけれど、それも馴れてしまえば気安さと紙一重。
一頻りお目当ての店を巡った頃にはイルミネーションが瞬く時刻で、夕食をとることになった。