蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
◇止まらない時間



「で、どういうつもりで俺の部屋に入ったわけ?」

プリンを食べた後、夕食がまだだって話になって、課長がチャーハンとスープを作ってくれた。
何もなかったからこんなモンで悪いけどって。
それがすごくおいしくて、味付けとか、よく作る料理とか、話が弾んで。

洗い物ぐらいはやらせてくださいって、強引に押し切ってそれを済ませた後、もう一度コーヒーを入れ直した。
私の分は、課長の好意に甘えて、また紅茶。

それを一口飲んだ時、課長が言った。

「……え?」
「いや、吉野はどういうつもりで俺のとこに来たんだろうって」
「どういうって、知美に鞄を奪われて……」
「それは知ってる」

事情を知ってるなら、他に何を聞きたいんだろう。
そんな疑問を浮かべていると、微笑みを浮かべた課長がじっと私を見た。



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