蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


「……課長?」
「優花の態度や言葉が、俺を受け入れてくれてる気がするのは、俺の気のせい?」
「……え?」
「優花の全部が、俺を好きだって言ってくれてる気がするのは、俺が都合のいいように解釈してるだけ?
俺の勘違い?」

黙ったままの私を、課長が見下ろす。

課長が感じてる事は……勘違いなんかじゃない。
私は感情がすぐ表に出るし、それは課長だってよく知ってる。

私が課長をどう想っているかくらい、課長だって分かってるハズ。
……分かった上で、私の口から言わせようとしてるの?

どうして? なんのために?
そんな疑問が頭に浮かんでいたけど……戸惑いながらも課長と目を合わせた途端、ごちゃごちゃ考えていた事は全部飛んでいって、真っ白になった。

こんな至近距離で見つめられて……触れられて。
こうしていると、四年前に戻ったような気分になる。

あの、幸せだった数ヶ月間に。
ただ、課長が好きで仕方なかった、あの時に。



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