蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
仕事の会話は普通にしてくれるけど、その間一度も目を合わせてくれないし、偶然廊下ですれ違って何かを話しかけようとしても、無視される。
今までとは明らかに違う態度に戸惑いながらも、必死に機会をうかがって話しかけたりもしたけど、忙しいからと断られた。
ショックを受けながらも、水曜日の夕方、課長のいる第三会議室に決死の覚悟でノックをしたけれど。
私の顔を見た途端、課長は私の話も聞かずに部屋を出て行ってしまった。
明らかな拒絶だった。
何かしたのかもしれない。
本当は、金曜日の夜押しかけた時から迷惑に思っていたけど、優しいから何も言えなかったのかもしれない。
優しい課長がそんな事でこんなあからさまな拒絶をするのかは疑問だけど、それ以外考えられない。
私が何かしたんだ。
だとしたら謝らなきゃ。
咄嗟にそう思った。