蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
もう、制御どころか、恥ずかしさだとかそんな感情すら持ち合わせていなかった。
ただ、求められるまま好きだと言葉にする。
息を切らせながら必死に見上げると、微笑んだ課長がゆっくりと近づいてきてキスをする。
確かに痛みは感じたけれど、それよりも愛しさや嬉しさの方が大きくて。
痛みも、きっとこれから先ずっと私の中に残り続けるキズも、課長がくれたものすべてが愛しくて。
私を見つめる課長を、力いっぱい抱き締めた。
今だけでいいから。
課長の恋人の事も過去の事も全部忘れていいですか……?
今だけでいいから。
悠介の恋人でいさせて。