蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


「もし本当に縁談がまとまって恋人がいるなら、吉野の事泊めないだろ。
しかも笹川専務の持ってきた縁談だって話だし。
笹川専務の紹介相手裏切って吉野となんかあったりしたら大問題だろ。
縁談まとまって数日しか立ってないのに」

確かに松浦の言うとおりだ。
私でも分かる事を課長が気づいていないとも思えないし、そう考えると縁談の話は事実じゃないって事?
でも、日曜日に課長が女の人と会っていたのは本当みたいだし……。

それに、私に冷たくしたのだって事実だ。
冷たかったのに昨日は普通に接してくれたのがなんでなのかは、かなり疑問だけど。

気分の問題で人に冷たくあたるような人じゃないから、何かしら理由はあるハズだ。

「あ、あれだ。きっと。
デート現場は実は姉ちゃんだったとか、漫画とかでおなじみの」
「課長、弟がいるだけだからないよ」
「じゃあ、あ……!」
「いいよ。ここで色々言ってても答えなんて分からないし……。
なんかせっかく携帯届けてくれたのに、つまらない話につき合わせちゃってごめんね。
昨日の事も……本当にごめん」


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