蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
今日も今の今まで課長って呼び方を注意されなかったからいいのかなって思ってたけど、どうやらしっかり覚えていたらしい。
だけど今名前で呼んだりしたら、違う意味合いで取られそうで、わざと課長と呼び続ける。
今、悠介なんて呼んだりしたら、また誘っているみたいに捉えられちゃうのが分かったから。
「課長……っ、ここ玄関ですから」
「優花が上がらないって言ったんだろ?」
「だって、課長に休んで欲しかっ……ん、ダメ……っ」
キスを落としていた課長に、耳を甘噛みされて思わず身をよじる。
たった一度経験しただけなのに、これだけでもう身体が反応してしまう自分が恥ずかしい。
それを課長には見透かされている気がするから、余計に。
「……ふ、ぁ……」
重なった唇から吐息が漏れる。
強引だけど優しい課長のキスは、中毒性があるんじゃないかって疑わしいほど私を簡単に堕としていく。