蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


確信したのに。
見ているだけでいいって、あんなに何度も心の中で誓ったのに。

そんな私の確信と誓いは、翌日の三上先生の言葉で崩される事になった。

『おー、吉野。今日から人員が増えるぞー。
仲良くやれよ』

そう言った三上先生の横に立っていたのは、藤堂先輩だった。


本の整理を始める前、三上先生はこの図書館の大量の本を見て、『ゆっくりやっても、ふたりで一年かければどうにかなるだろ』って言ってた。
藤堂先輩が手伝ってくれる事になったのは、私と先生が作業を始めて一週間が過ぎた時。

ゆっくりふたりで一年。
頑張って半年ちょっと。
3人で頑張れば……、4ヶ月。

つまり、4ヶ月は藤堂先輩と同じ時間を過ごさなくちゃいけないって事で……。
それを瞬時に頭の中で計算した私は、長すぎる時間に卒倒しそうになった。


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