蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


「なにか用でしょうか」

ドアが重たく感じたのは、元から重厚な作りなのか、それとも気の持ち様なのか。
毎回重たく感じるけど、未だにその答えはでていない。

「ああ、ごめん。
これだけ終わらせてからでいい?
とりあえず座ってて」
「……はい」

パタンと静かにドアを閉めてから、言われたように椅子に座る。
邪魔にならないように、課長が座ってる場所よりも後ろの列の椅子に。


第三会議室。
名前に正しく、会議をするためのこの部屋にあるのは、二人用の長いテーブルが10卓と、業務用の椅子が20脚。
それと、会議を進める上で必要になるスクリーン。

でも実際にこの会議室が使われるのは年に数回ほど。
理由は、第一会議室や第二の方が広さがあるから。



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