蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


「そんなに心配なら、優花がお見舞い任されて丁度よかったじゃない」
「えっ……知美が代わりに行ってくれるんだよね?
さっき、お願いしたらいいって……」

お見舞いを買う時、課長宅までは一緒に行くけど、玄関先まで行くのは知美だけにしてもらえないか、お願いした。
男の人の一人暮らしの部屋に行くなんて無理だからって、嘘の理由をつけて。

来週ランチを一回おごるって事で、知美も笑顔で納得してくれたハズなのに……。

なんだか嫌な方向に話が流れて行ってる気がして、胸が騒ぎ出す。

「んー、でも、やっぱりいくら頼まれたって行っても、課の違う私がひとりで行くのは不自然じゃない。
それに、部下の優花が上司を見舞うのは、当然の事でしょう?
優花と藤堂課長って、同じ大学の出らしいし」
「な、なんで知ってるの……?」



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