moment
そんなことも聞かず彼女は私を降ろし

「大丈夫か・・・ってええええええええええええええええ!??」

彼女も田舎出身のようだ。よかった。


「おま・・・・誰!?タクトは!?え?」

「タクト君って子はさっきアンタが間違えて置いてけぼりにしちゃってました」

「嘘だろ・・・・マジかよ・・・私バカ?」

「バカですね」

そうしか言いようがない。
もう途方にくれていた。

だって入社一日目で逃亡者の挙句、指名手配行きだもの・・・

「てかなんで逃げてたんですか?」

「んぁ?いや・・・・長い話になるからまたあとで」

ダッ

「ちょ!?行かないでよ!私が今度は捕まっちゃうから!!」

ガシッ

腕を掴むと彼女は無様にこける。


「ぶべらぁぁぁあっ!?」

宙を舞い、地面に体が叩きつけられたところで
私はさらに田舎で鍛えたレスリング技をおみまいする。


「どりゃああああああああああああああ」

「いただだだだあだだだっだだ!???」

これはクラスの男子でも悲鳴をあげたほどだ。
くらえ、うちの夢一生分!

まぁさすがにしすぎると体が危うい・・・って
この子アンドロイドだよね?

「アンドロイドなのになんで痛がってるんですか!?」

とんでもないことだ。
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