二人の王子と地味な私と
聖夜said〜

「聖夜く〜ん!」
「あぁ、ありがとう。」
僕の周りには女が集まっていた。正直うざい。
僕はもともと余り目立つことが嫌いな人間だし。こんな面倒なことごめんだ。
「ははっ、ありがたく貰っておくよ。ありがとう。」
「は、はい…///」
だけどそれを表には出さない。きっとそれを受け入れられる人はいないのだから。
「……」
「?」
視線を感じた。何だが突き刺さるような視線。
今まで浴びたことない視線だった。
「………」
ちらりと目が合う。僕が笑うと可愛い女の子は僕から顔を背けた。
え………
この笑顔に騙されないやつはいなかったはずだった。
何で…………っ。
僕が呆然としているたと拓哉が僕の腕を引っ張った。
「あいつだろ、俺も気になってるんだ。」
「ずっと見られてるんだ。気になってしょうがないよ。」
「調べてみようぜ。」
「うん。」
僕らは知らなかった。これから、どんなことが待ち受けているのか。
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