3月9日
「桐谷さん?!生きてますか?!」

「わぁ?!委員長?!どうして委員長が、ここにいるんだ?!卒業式はどうした?!」

ベッドから飛び起きると、桐谷は委員長の胸ぐらをつかんだ。

委員長は上がった息を整え、桐谷の顔をじっと見つめると抱きしめた。

「…君が休みだって聞いて、すっぽかして来ました…生きててくれて良かった…返事を聞かずに電話を切るから、本当に死ぬんじゃないかと思って、すっ飛んで来ましたよ…ははは…」

「え…あ…あの委員長…?」

桐谷は熱が一気に上がり、パニックになって委員長の緑川から離れた。

「あ、すみません…本当は卒業式の後に、言うつもりだったのですが、先に言われてしまいました…桐谷さん…僕も、ずっと前から君の事が…」





「…ふ〜やれやれ…彼女が単純な人で、助かったな〜」

ハッピを着たあの死神が、どこかの研究室の扉から出て来ると呟いた。
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