たとえ愛なんてなかったとしても
「待って......エリックさ.......、違う......違うん、です......っ!」



あなたを否定したわけじゃないんです。

弁解しようとするも一切聞き入れてもらえず、ドアの外に押しやられた。





どうして私はいつも、エリックさんの逆鱗に触れることばかりしてしまうんだろう。

怒らせたいわけじゃないのに。


皮肉にも私が取り返しのつかない過ちをしたことによって、初めて本当のあなたに少しだけ触れた気がした。

必死で押し殺しているあなたの中の弱さに。
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