たとえ愛なんてなかったとしても
「どうしよう......もうどうしたらいい、の。
また怒らせちゃった......
みんな、私の前からいなくなっちゃうっ......」



キャシーと仲が悪いのはいつものこと。
それでもさすがにさっきのは言い過ぎたと、自分でも自覚している。

それに、キャシーだけじゃなくて俊輔さんまで怒らせてしまった。


あまりの自分の最低さを今さら後悔して、一人言のようにどうしようと言い続ける。



「だーいじょうぶだって!
時間をおいて謝れば、許してくれるよ。
そんなに心配しないの。ね?

何があったか話してみて?」



英俊に軽く背中を叩かれて、ゆっくりと少しずつエリックさんとの間に起こったことを話した。

いつもは無責任に思える能天気な彼の言葉に勇気づけられて話すことができた。
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