たとえ愛なんてなかったとしても
キャシーは怒るかもしれないけど、あの後社長に村上さんの件を直談判してしまった。


幸いにも訴えが無視されることもなく。

以前から他の女性芸能人からも苦情がたくさんきているようで、さすがに社長直直に忠告して頂けることになった。


その件はいいとしても、俺とキャシーの関係は相変わらずだ。

何も避けることないだろと思うんだけど、キャシーがよく分からない......。



「この服は着たのか着てないのか、どっちですか?」



そんなわけで荒れ果てた俺の部屋の床に落ちている服をミヒが拾い上げた。



「どうだったかな......」



自分でも着たのか着てないのかも分からず、分からないと答えると。

ミヒは無言で床に散乱した服をかき集めて、洗濯かごに入っているものとまとめて洗濯機の中にぶちこんだ。
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