たとえ愛なんてなかったとしても

本当にどうしたものかな、この人たち。

僕の立ち位置はあくまで傍観者ではあるけれど、同じグループである以上、まるで無関係というわけにもいかない。

ミヒちゃんの神経を逆撫でしないように、言葉を選びながら話す。



「んー......、本当はミヒちゃんの味方してあげたいけど、できない。ごめんね？

ゆきりんに悪いから、彼女以外の特定の女の子の味方はしないって決めてるんだ」



こんな時だけ彼女持ちということをアピールしてみる。

特定の子の味方にはつかない、でも浮気はする。うん、なんかこれだけ聞くととんでもない人みたい。


だけど、こんな理由でもミヒちゃんは納得したみたいで、それなら仕方ないね、とうなずいた。