たとえ愛なんてなかったとしても
嫌になることばかりで、楽しい充実した時間よりも、むしろ辛いことの方が多くても。

どれだけ辛くても苦しくても、きっと私はここでしか生きられないから。


私はこの世界を憎みながらも、愛している。
私と母親の関係のように、メンバーとの関係のように、切っても切り離せない関係なのかもしれない。

一言では、言い表せない。


お母さんは許せないけど、一緒に過ごしたいと思うし、やっぱり特別な存在。
それと同じようにメンバーも、色々あっても特別な存在。

憎んでいるだけじゃなくて、抑え込んでいただけで、見ない振りしていただけで、本当はもっと他の感情もあったんだと、ようやく気づいた。


世間には本当の自分を見せられなくても、大切な人の前では、本当の素直な自分でありたい。


けれど、今の私は素直になるどころか、自分のプライドを守るためだけに、みんなを苦しめているだけ。


本当は、こんなの嫌なのに......。




芸能界でこれからも生きていく決心をしつつも、思い悩んでいたら、いつのまにか飛行機が着陸していたみたいで、東京に帰ってきた。










< 533 / 559 >

この作品をシェア

pagetop