たとえ愛なんてなかったとしても
今日も淡々とやるべきことをこなし。

ダンスレッスンが終わり、先生から20分の休憩をもらった。


メンバーの様子は、相変わらず。

数日前に俊輔さんが何か言っていたけど、あれから特に親交が深まった様子もない。

どちらかというと悪くなってるような。


英俊は空気悪くても良くても全く気にしないで行動するし、誰とでも話すので、別にしても。


結局何だったの?


だけど......、キャシーと俊輔さんの関係は変わったのかもしれない。


仲良くなったというよりも、キャシーにからかわれてるだけのような気もするけれど。


異性から見たらキャシーは魅力的かもしれないけど、私から見ると嫌な女でしかない。


歌もダンスも上手い上に、生まれつき美人でスタイルも良いなんて反則だ。

さらに、好きな人まで......。


私がどれだけ苦労して、ここにいるかなんてキャシーには分からないでしょう。


あなたを見るたびに自分の限界を思い知らされる私の気持ちなんて。


とにかく同じグループにこんな女がいることは、精神衛生上良くない。


キャシーと俊輔さんを横目で見てから、飲み物を買いにいくために練習室を出た。
< 80 / 559 >

この作品をシェア

pagetop