シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜
あきチャンは、美優には気付いていないようだ…


無理もない・・・


その日グレーのマオカラーは一人だったのに対し、


黒や紫の振り袖の女の子は数えきれないほどいたのである…。


私は、緊張して話し掛ける事が出来ず、


結局写真を撮る事が出来なかったのである―――。







この大事な成人式に二人で写真を取れなかった事を、


後々私は、ものすごく後悔することになる…。


この時、美優が勇気を出して声を掛けていれば、


二人の大切な思い出を残す事が出来たのに・・・。






――でも、この日あきチャンを見た時から、


私の心のスイッチが入ったように、


恋心が動きだしたのだった。
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