シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜
病院で一人きりになり、


寂しさを紛らわす為、眠る事だけに集中した――。






それから目が覚めたのは、


午後6時を過ぎた頃だった…


私は吐き気が無くなっている事に気付いたのだ。


まだ体の痛みはヒドイが、吐き気が無くなっただけでも全然楽だった。


これからはきっと良くなるばっかりだろうなと考えていると、


とても気さくで優しい看護師の方がやってきた。


『血糖値が高いと体がだるいもんね…キツイねぇ。

じゃ今から2時間ごとに血糖値計っていくね。

夜もちょこちょこ起こすから眠いかもしれないけど頑張ってね!』


そういって励ましてくれた。


一回目の測定結果は450。


まだまだ高いが、さっきよりは下がってきたほうだろう…


測定の仕方は、


耳に針を刺して出て来た血液を測定機に吸い込ませ、

15秒後に結果が出るという、以外と簡単なものである。


これで血糖値が早めに下がれば、早く退院できるのではないかとひそかに期待した―――。
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