シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜
姉が見つけたのは、


あきチャンが花束に付けていたメッセージカードだった…


“見られると恥ずかしいからコレは締まっといて”と言われたので、


棚に隠しておいたのだ。


でも姉はそれを見て涙ぐんでいる。


姉『あきチャンホント優しいね…。

美優の為に毎日お見舞い来て、色んな物持って来てくれて…。

美優のこと真剣に想ってくれてるからこんな事できるんだよ。

そんな想ってもらえてよかったね!』


と言ってくれた。


あきチャンは、好きだの愛してるだの、


そんな言葉は絶対自分からは口に出さない人だったので、


少し不安だったのだが、


実際はそんな言葉よりも、


大切な人が病気等になった時に、


どれだけ相手を気遣い行動出来るかのほうが大事なのだ。


いつも口ばかりで“好き”とか“愛してる”とか言ってても、


いざ病気等になったら逃げる人も沢山いるだろう…


でもそんな中、


逃げ出す事なく私を支えてくれるあきチャンは、


誰の目から見ても素晴らしい人間に写っていたのだった―――。
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