シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜

希望の光

私は歩けるようになったので、


留学の面倒を見てもらっている会社に、


断りの電話をした…。



最初は何がなんでも、


病院から抜け出しでもアメリカへ行く気でいた。


だけど、注射をしなくては生きていけない…


等といった現実を突き付けられ、


やはり留学は諦めなければならないと分かったからだ。


何より、


今でも手摺りに捕まりながらしか歩けないのに、


留学出来るほどの体力がない事は、


自分自身が1番よく分かっていた―――。


コレで何十万円も捨てた事になる…


貧乏な家庭で育ったので、


お金の有り難みだって十分に分かっている。


留学したいために昼夜ムリして働いて、


そのせいで体を壊して留学出来なくなるなんて、


かなりの悪循環だ・・・。


そんな最悪の状況に、一筋の光がさした―――。
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