シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜
途切れ途切れの息で呼吸したが、


やはり痛みを我慢する事ができず、


ベッドの上を転がり回った…。


母もうろたえてきて、またナースコールを押すと、


今度は若い方が来て、直ぐに先生に報告をしてくれた…。


先生の指示で、血液検査をして、


痛み止めの注射を打たれ、


ようやくコレで楽になれるとホッとしたのだった…。


母もそんな美優を見て安心して帰っていった。






――その5分後ぐらいに、


今度はあきチャンがやってきた…。


私は痛みにぐったりして起き上がる事が出来ず、


ベッドの横に座っているあきチャンの首に腕をまわし、


近くに引き寄せ抱き着いた…


『またお腹痛くなって、注射したとこなの…』


私が悲しそうにしていると、


よしよしとだまって頭を撫でてくれた。
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