Second Secret
どんな顔をして写ったらいいのか、そんなのわかるわけない。

困惑している私に気づいた上城さん。


「ごめんね、悠梨ちゃん」


そう言って、私のおでこにキスをした。

突然のことで驚いたのと、あの人のことを思い出したので。

頭の中が、一瞬ぐちゃぐちゃになった。


我に返ったのは、シャッター音が聞こえたから。


「ばっちり、ほら見て」


そう言って上城さんが見せてくれたケータイの画面には、なんとも言えない表情をした私が写っていた。

寂しさっていうよりも。

自分で言うのもなんだけど、切なさ、の方が合ってる気がする。


これを見た先生は、何を思うのかな。

先生、今、すごく会いたいのに、会ったらきっと泣いてしまう気がする。
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