Second Secret
「もしも、今日悠梨ちゃんを捕まえたのが俺じゃなかったら、どうする」

「意味わかんねえ、何の話だ」


私には、上城さんが何を言おうとしてるのかすぐにわかった。

きっと、あの人の話。

先生には言わないつもりでいた、あの話だ。


上城さんは多分、先生に内緒にしておくのはよくないと思ってくれたんだろうけど。

私は、この話を先生知られたくなかった。


もしも自分の友達が、自分の付き合ってる人にキスしたなんて聞いたら。

私なら、自分のせいだと思ってしまうから。

そしてきっと先生も、同じように思うだろうから。


でも、先生のせいなんかじゃないから。

この話を、知ってほしくない。
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