Second Secret
「誰だよ...誰にやられた」

「それよりも、悠梨ちゃんの心配でしょ」

「そんなの、大丈夫じゃないに決まってんだろ、わかりきってるのに大丈夫かなんて聞く必要もねえ」


先生は怒ってて、でもそれは私を心配してくれているからで。

心配かけて申し訳ないと思いながらも、心配してくれたことが少しだけ嬉しかった。

大丈夫じゃないに決まってる、先生がそうわかってくれていることが、嬉しかった。


「誰にやられた?」


今度はさっきよりも、優しい声で。

そしてさっきよりも、近いところで。

私の両頬を手で包んで顔をあげさせられた。


ああ駄目だ、先生の顔を見たら涙なんか堪えられない。

先生、こんな私でごめんなさい。
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