Second Secret
そんな風に先生が思わなきゃいけないことが悲しくて。

そして全てはわたしのせいで。

駄目だ、やっぱり涙が止まらない。


「ごめんなさい...」

「何でお前が謝る」


目を逸らしたいのに、先生はわたしの頬を包んだ手を離してくれなくて。

さっきからずっと、先生に泣き顔を見られたままで。

どうして先生はこんなに優しい顔をしてるんだろう。


今なんて、少し笑った。


「大丈夫だ。お前は、何も考えなくていいから」


そう言ってくれた先生は、キスをした。

触れるだけの、優しい優しいキス。


でも、すぐそこに上城さんがいるのに。
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