Second Secret
そして何とも可哀想な後輩は、私の最強のわがままを聞くしかない。

呆れたように、ほらどうぞ、何て言ってしゃがんでる。

その姿に満足した私は勢い良く飛び乗る。


「高ーい!」

「暴れないでください、落ちますよ!」

「うるさい、下っ端のくせにー」


きっと佐伯くんはもう二度と、私をご飯には誘わないだろう。

例え社交辞令のようなものでも、絶対に口にしないと思う。

こんな悪絡みされたら、誰だって嫌だろうけど。


自分でもわかってるんだ、でも、今日だけはごめんなさい。


着きましたよって言いながら、玄関のドアの前で私を下ろそうとしてる佐伯くん。

下ろすなって佐伯くんの頭を叩きながら、インターホンを押した。
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